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この歌は、佐渡に古くからつたわる鳥追いうたです。秋、稲が実るころになると、いろいろな鳥たちがお米をたべにやってきます。農家にとって、お米をねらう鳥は「害鳥」。お米を食べられないように追い払わなければなりません。
うたのなかの「ドウ」というのは朱鷺のこと。佐渡地方の方言です。朱鷺やサギはお米をたべませんが、どじょうや小魚や虫をたべるため水田に入るので害鳥と思われてきました。
農家ではいろいろな方法で鳥を追い払ってきました。かかしをたてたり、かすみあみをしかけたり、鳴子をかけておどろかしたり。そして農家の子どもたちは田畑のまわりにいて一日中、鳥を追い払いながらうたをうたうのです。これが「鳥追いうた」とよばれるものです。
鳥追いうたはお米がとれるところならどこでも歌われています。新潟地方にもいくつもありますが、それぞれどこか少しにているようです。例えば十日町ではこんな風にうたいます。

    お〜らが家の 早稲田のいねを
    な〜にどりが まくろた(食べた) す〜ずめどりがまくろた
    すずめすわどり たちあがれ ほ〜い ほい
    ホンヤラホンヤラ ほ〜い ほい

十日町ではこの歌は冬にこどもたちが「かまくら」をつくってお祭りするときにもうたわれます。十日町ではかまくらは「ほんやら堂」と呼ばれます。それは農家の生活の中から自然に生まれてきた「文化」のひとつといっていいでしょう。
こうした鳥追いうたが歌われていたのは、鳥がたくさんいて自然が豊かであったからでもあります。その頃にはトキやサギも人々の生活の中に共存していたのでした。

合唱組曲「朱鷺」について

■合唱団佐渡
1970年春。1通の通知が新潟の合唱関係者にもたらされました。新潟県合唱連盟主催によるそれは、おもにアマチュアの合唱指導者を対象に呼びかけられたものでした。合唱技術の実習のための田中信昭氏の指導による佐渡での合宿とささやかな演奏会とを組み合わせたこの試みは「合唱団佐渡」と名付けられました。
■合唱団弥彦
以後、「合唱団佐渡」の催しは毎年続けられ、やがて「合唱団佐渡」が残した成果は「合唱団弥彦(やひこ)」という、さらに大きな運動として結実しました。
「合唱団弥彦」…蒲原平野の海ぎわに嶷立する孤峰弥彦山にちなんだこの合唱団の活動は栗山文昭氏指導のもとに続けられ、やがて更に大きな波紋を呼びます。1982年「合唱団弥彦」推進者でもあり、いくつかのアマチュア合唱団の指導者でもある田辺伸五郎氏らの努力もあり、西蒲原一帯に活動する6つの合唱団を中心に「合唱音楽同好会」が結成されたのです。
■合唱音楽同好会
この同好会の活動は他県合唱団とのジョイントコンサートなど活発で、メンバーひとりひとりの質の高さ、合唱にむかう意欲の高さを感じるものがあります。
合唱組曲「朱鷺」は、この合唱音楽同好会の委嘱により作曲されました。作詩は「水のいのち」(第1回合唱団佐渡でも演奏)などで知られる高野喜久雄氏。氏もまた佐渡の出身です。

■データ
合唱組曲「朱鷺」 委嘱:合唱音楽同好会
作詩:高野喜久雄 作曲:鈴木輝昭 出版:音楽之友社1996年6月

1.風の声 2.若者の声 3.朱鷺の声 4.空の声 5.村人の声

初演:1995年12月2日 巻町文化会館大ホール
指揮:田辺伸五郎 ピアノ:鈴木あずさ


TEL:03-3984-9633 FAX:03-3984-8636
東京都豊島区池袋1-16-18 オレンジパレス1F(池袋駅北口下車徒歩10分) mail@toki.org

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